GMTをベースに、さらに高い耐衝撃性、強度、耐久性が求められる部品の要件を満たすために開発されたのがGMTex®です。この高性能熱可塑性コンポジット材は基材のPP(ポリプロプレン)、PA(ポリアミド)ならびに、TPP(熱可塑性ポリエステル)をランダムなガラス繊維と、ガラス織物で強化して製造されています。
その結果、極めて優れた機械特性をもつ革新的な材料が誕生しました。GMTex®は成形が可能で、鉄、アルミニウム、マグネシウム合金等の代替として、またはGMTの強化材として使用されています。
たとえばGMTが自動車部品の準構造部材(インストルメントパネル、テールゲート、シート等)に使用されているのに対し、織物と多層繊維で強化されたGMTex®は主に構造部材(フロントエンド、バンパービーム)に使用されています。GMTex®の最大幅は1m、厚さは2.5-5,5㎜です。
規格 | GMTex® |
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製品幅(パネル状) | 2.5-5.0 mm (0.098 - 0.198 in.) |
厚さの許容誤差(8フィートパネルの場合) | +/- 0.2 mm (0.008 in.) |
幅の許容範囲(8フィートパネルの場合) | +/- 1.0 mm (0.04 in.) |
長さの許容誤差(8フィートパネルの場合) | +/- 5.0 mm (0.197 in.) |
生産可能な幅 | 最大幅 1.0 m (3.28 ft) |
成形方法 | 圧縮成形 |
色 | 対応可能 |
半透明 | 対応可能 |
耐水性 | 対応可能 |
衝撃特性(故障モード) | 良好(延性破壊;割れ、破片なし) |
腐敗、腐食、カビへの耐性 | 優秀 |
項目 | 測定値 |
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引張強度(MD*) | 70 - 390 MPa |
引張弾性(MD*) | 5200 - 18200 MPa |
破断時の伸び(MD*) | 1.8 - 2.5 % |
衝撃強度(MD*) (シャルピー 4.0mm) | 75 - 260 kJ/m2 |
*MD = Machine Direction(機械方向) |